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2008年04月28日

補選敗退を乗り越えて。

こんにちは、岩屋です。

山口二区補選、やっぱり負けてしまいましたね。厳しいことはわかっていましたが、残念です。告示と同時に後期高齢者の医療制度がスタートしたことによって、高齢者の反発を受けたことが最大の敗因でしょう。山本候補にはお気の毒でしたが、これもまた「国民の声」と謙虚に受け止めることが大事だと思っています。

直後の官房長官の発言はいただけませんでした。「山口二区の人だけに国民全体の判断を委ねているわけではない」という発言ですね。これはもともと麻生先生が選挙応援に入ったときに敢えてパンチを効かせるために使ったセリフで、その時は麻生先生の独特のキャラも手伝って聴衆からも大いに喝采を浴びたのでしたが、それと同じことを敗戦直後に政府を代表する立場の人が使うのはいかがなものかと思います。いたずらに国民感情を逆撫でするだけですね。

なんにせよ、TPOというのが大事です。山口二区が300の選挙区のひとつに過ぎないことはそのとおりですが、山口二区の皆さんは皆さんでこの選挙を通じて政府にもの申したかったわけでしょう。その声はひとまず謙虚に受け止めることが必要だと思います。そうでないと、いたずらに国民感情を逆なでするだけに終わります。

どうしても気になりましたので、今朝ほど、その旨を官房副長官にお伝えし、今後、ご注意いただくようにお願いしたところです。



さて、厳しい結果になりましたが、とはいえ、このまま手をこまねいているわけにいかないのが与党の辛いところです。今回の負けは負けとして受けとめた上で、来る30日には予定どうり、「税法」を再議決してまずは2兆6000億円の歳入の穴を埋め、さらに5月の中旬には「特例法」を再議決して、少なくとも地方自治体が今年度に予定している道路財源は確保する予定です。辛い決断ですが、政権政党の責任としてやむをえない判断だと思います。

まだ確定したわけではありませんが、おそらく、再議決に当たっては「来年度から道路特定財源制度を廃止し、一般財源化する」という福田提案をしっかりと担保するための総務会決定なり、閣議決定が行なわれることになると思います。一致団結して再議決を行なった上で、このお約束を果たすべく早急に具体的な案を作っていくことが必要です。

高齢者医療制度については、まずは制度の定着を図った上で、問題点を洗い出し、見直すべきは見直していくべきだと思います。それが今回の補選にあらわれた国民の声に応える道でしょう。私は、「そもそも家族をバラバラにする力ばかりを働かせてきたこの間の税制改革や一連の社会保障制度改革全般を貫いている思想そのものに問題がある」と思っているのですが。。。議論に積極的に参画していきたいと思っています。

ではまた。どうぞお元気で。

  


Posted by たけし at 10:56Comments(0)

2008年04月24日

再議決が間近に迫ってきました。

こんにちは、岩屋です。

税制関連法案の再議決が迫ってきました。ここでやり損なうと政権が頓挫してしまいかねないということもあって、党内はいささか緊張しています。

誰しも好き好んで下がった税金を再値上げしたくはありませんが、国や地方の予算の歳入欠陥を回避するためにはやむをえない措置だと思っています。

党内の一部には「原案のままの採決」に慎重論を唱えるグループがいます。それもよくわかります、理屈の上では。しかし、民主党が「今年度からの暫定税率撤廃」という線を変えない限り、たとえ修正案を作っても宙ぶらりんになります。与党単独で採決しても再議決までにまた60日かかってしまう。これまでの民主党の対応を見る限り、残念ながら歩みよりは期待できそうにもありませんので、やむなく、ひとまずは原案どうりに採決することにしたわけです。

ただし、福田総理は既に来年度からの「一般財源化」を明言しており、与党としてもその方針を了承しています。必要とあらば、さらにこの方針を明確にするためのなんらかの措置を行なった上での採決になるでしょう。そこまで決める以上は、もはや引き返すことはいたしませんので、どうか今度の採決についてはご理解をいただきたいと思います。

一方の「後期高齢者医療制度」はようやく少し、制度の全容が知れ渡ってきたように思います。たしかに、不十分な点が多々ありますが、とはいえ、「朝令暮改」というわけにもいきません。当面はこの制度のまま運用して問題点は早期に改良し、そして、遠からず、社会保障制度全般の見直しの時期に合わせてさらに改善していくべきだと思います。

年をとれば、病院にもかかるし、介護も必要になる。新制度ではその両方の出費を合算して限度額を設けるなど、評価すべき点も多く含まれています。名称が適切でなかったり、周知が不十分であったりと、大変、ご不信をおかけいたしましたが、せっかく生み出したこの制度をよりよいものに育てていくことが大事だと思っています。

将来的にはやはり「社会保障カード」を創り、医療も介護も年金もそれ一枚で済むようにすべきだと思いますね。そして、制度自体もより簡潔でわかりやすいものにする。財源についてもまとめて消費税で賄うようにする。そういう改革が必要だと思っています。

再議決後の国会がどのようなことになるのか、この段階では予断を許しません。参議院での問責決議案は法的な裏づけがありませんからね。与党としては粛々とやるべきことをやっていくのみです。この夏のサミットが終われば、時の政治状況によって様々な判断がありえるでしょう。「常在戦場」を自分に言い聞かせながら、まずは目の前の仕事に全力を尽くしていきたいと思っています。

ではまた。お元気で。  


Posted by たけし at 10:35Comments(0)

2008年04月22日

「堂々たる政治」

こんにちは、岩屋です。

いやぁ、雑事に追われてすっかりご無沙汰ですいません。国会に地元にと忙しい毎日を送っています。

先日、移動中の機中で与謝野馨先生の新著を読ませていただきました。その名も「堂々たる政治」。中身も実に「堂々たる」ものでした。麻生太郎先生の「とてつもない日本」も元気が沸いてくるような本でしたが、与謝野先生の本はそれとはまた違った意味で、勇気が湧いてくるような本でした。「政治家の矜持」とでも言うんでしょうか。こういう混乱の中でこそジタバタせず、じっと国家の将来を見据えなければいけない。そういう思いを強くさせていただいたところです。



与謝野先生といえば、私は若い頃の思い出があるんです。当時、秘書として仕えていた鳩山邦夫先生と大の親友だったのですね。それと中村喜四郎先生です。お三方はとても仲がよくて、政治行動もともにされておられましたが、遊ぶほうもなかなかお盛んで、よく「三人マージャン」をやっておられましたね。

与謝野先生と中村先生はすぐに運転手さんを返しちゃうので、最後に残った私が深夜にお三方を宿舎やご自宅までお送りするということがよくありました。それぞれの先生が車中でいろんなお話をしてくださり、そのひとつひとつが政治家志望であった私にはとても勉強になりました。中村先生は途中で残念な事件があり、今は党を離れられていますが、何事もなければ今頃、総理総裁候補のお一人だったでしょう。与謝野先生は大病から復帰されたあと、官房長官としてご活躍されたばかり。鳩山先生は現法務大臣として活躍中。そういう方々と若い頃に接する機会を持てたことは本当に幸いだったと今更ながらに思います。

で、もう一度、与謝野先生の本の話に戻れば、やはり、政治というものは常に堂々としていなければならない。「政治」を「政治家」と読み替えてもいいでしょう。しかし、堂々としているためには、確固たる信念や理想がなければならない。そうでなければ一時の毀誉褒貶に一喜一憂することになる。世論は大事だけれど、世論に従うだけのことならば政治家なんていらないのですね。ここが難しいところです。毎回、国民投票で政策を決めるわけにはいかない。ある時は世論に逆らってでも、真の国益のために勇気ある決断をしなければならない。それも政治生命を賭けてやる。それが本来の政治家という人種の存在意義なんでしょう。



与謝野先生は言っています。肝心なときに肝心なことを言うことがもっとも大切なことで、そうでないときは酒を飲んでひっくりかえっていてもいいのだと。。。政治家とはそういうものだ、と言うのですね。そうして、かつての日本は「肝心なときに肝心なことを言う」政治家がいなかったがために国家の進路を大きく誤ったのだ、と結ばれています。

実にそのとおりだと思いますね。昨今の霞ヶ関の施策がすべからく現場のリアリティーに欠けたものになってきているのは、つまるところは政治の側にその責任があると反省をこめて思います。自民党の政策決定の仕組み、法案審査の仕組みもこれまでは「分業制」の形を取ってきていますが、もう少し広い視野に立ってじっくりと政策立案する仕組みが必要ですね。スケジュールだけに追われて粗製乱造になってはいけない。一連のいろんな問題を通じて、その思いを強くしているところです。

ではまた。お元気でお過ごしください。  


Posted by たけし at 15:34Comments(0)

2008年04月05日

再議決はやむをえないと思っています。

こんにちは、岩屋です。

今日は地元の短期大学の入学式へ行ってきました。大分県の桜は東京に比べて遅れていたのですが、この日はちょうど満開で入学式には最高の舞台装置でしたね。気分も晴れやかに初々しい新入生の門出を祝ってきたところです。

さて、暫定税率が切れてガソリンスタンドではいっせいに値下げが始まっています。ニュースに出てくるお客さんの顔はどれもにこやかで、ガソリン高騰が続いていただけに、久々の値下がりをいちように歓迎していましたね。

それはそれでいいのですが、スタンド側はどう受け止めているかを知りたいと思って、大分県の石油商業組合の理事長を訪ねてみました。冒頭、理事長からは「そもそもこういう問題を政争の具にすることは許されない!」と厳しくお叱りをいただいたところです。



大分県の組合では当初、「三日間は値下げをせず、様子を見よう」ということだったらしいのですね。しかし、蓋を開けてみると初日から値下げをする店が相次ぎ、またたく間に申し合わせはなし崩しになったそうです。ちなみに理事長さんのお店は三日目から律儀に税率失効分の25円10銭をきっちり値下げしていましたね。感心したのですが、実は税の失効直前に元売り価格が5円上がっているとのことで、それも合わせると相当の出血になるのだと言っておられました。

理事長曰く、「下げるときに混乱がないのは当たり前だ。4月1日以降、しばらくの間はガソリンが易いとわかっていればなにも慌てて入れに行く必要はないからね。値下げが十分に行き渡ったのを見届けてからでもいい。問題は再び上げるときなんだよ。再値上げ直前に客が殺到することになる。日頃はあまり使ってない車も満タンにしとこうということになるからね。その場合は自分の予測では普段の5倍くらいの客足になるんじゃないかと予測している」とのことでした。

「だったらその間、安いガソリンを買いだめしとけばいいんじゃないですか」と言ったら、「通常のスタンドのタンクは大きいところでもせいぜい一週間分くらいしか容量がないし、元売りは預託金を積んでいないと売ってくれないんだ。だから買いだめなんてできるところは九州でも数えるくらいしかないよ」とのこと。なるほど、現場は大変なんだなぁ、と痛感した次第です。

「今は高く仕入れたガソリンを安く売っているから、毎日、確実に損失が出ている。小さなスタンドは本当に資金繰りに困ることになるんだよ。既に特別融資などの手は売ってくれているが、ぜひとも損失分はあとで政府から補填してもらたい」とのことでした。当然のことだと思いますが、全国で約5万店に近いガソリンスタンドの在庫を調べ上げて還付金の計算をするのはなかなか容易なことではないだろうと思います。

今月末には例の「60日ルール」を満たすことになるので、与党としてはそれ以降の適切な時期を選んで、やむなく衆議院で法案を再議決する予定です。せっかく安いガソリンを歓迎している消費者の皆さんの喜びに水を差すようで誠に申し訳ないのですが、とはいえ、ほおっておけば年間で2兆6000億円にもなろうかという歳入欠陥を放置しておくわけにもいきません。既に自治体からは悲鳴が上がっています。たとえ一時的に批判を浴びようとも政権与党としてはこの一年間は歳入欠陥を生じさせないようにする責任があると思っています。

先に党内では「福田総理の提案を支持し、道路特定財源の一般財源化を実現する会」というのが立ち上がっていますが(私もメンバーです)、その中の一部には「原案のまま再議決をしたのでは、総理の提案とは違ったものを議決することになるので、この際は修正案を出すか、新法を提出すべきではないか」という意見があります。

なるほどもっともだとは思いますが、問題はこの間、いっさい民主党の協力が得られていないことなんですね。かれらはあくまでも「ただちに暫定税率を廃止しろ!」という一点張りですから、どのような修正案を用意したところで暫定在率をこの一年維持することには反対するでしょう。参議院ではなんと一ヶ月間も衆議院が送った法案をまったく審議しないという信じ難い作戦を採ったくらいですからね。今後も民主党の協力が得られないとするならば、修正したとしてもそこからまた60日間経たないと再議決ができないということになり、歳入欠陥はさらに拡大します。

したがって辛くとも苦しくともこの際は原案のまま再議決するしかないのだろうと思っています。そのかわり、これから総理の提案をもとに来年以降の抜本改革の案をしっかり作っていくことが大事ですね。「道路族が激しく抵抗して骨抜きになるだろう」とマスコミは煽り立てていますが、私はそれほど心配していません。もはや道路族が抵抗できないほどに国土交通省による道路財源の既得権化ぶりが国民の激しい怒りを買っているからです。

問題は完全な「一般財源化」を行なった場合、大分県のように主要幹線の整備が終わっていない地域において必要な道路整備予算が確保できるかどうかです。これについては現在の「道路整備計画」をさらに厳しく精査して優先順位をしっかりつけていく以外にはありませんね。そう、新しい枠組みの中で予算獲得に努力していく以外にないと思っています。

いずれにしてもできるだけ早くこの問題に決着をつけなければなりません。ガソリン問題が重要でないとは言いませんが、国政の課題はこればかりではありませんからね。引き続いて粘り強く野党の皆さんとの話し合いを求めていきたいと思っています。

ではまた。お元気で。  


Posted by たけし at 18:10Comments(1)